「創業者インタビュー」シリーズその2
クリアストーンは、さまざまな企業の経営者や有識者たちと日々アイデアや意見を交換し合いながら、いくつもの社会課題の解決に取り組んできました、クリアストーンの代表、小野志堅と日頃から親交の深いスタートアップ企業のリーダーに話を伺い、お互いのチャレンジについて語っていただきました。
解決すべき社会課題が、目の前にある。
誰が先に、そこに挑むか?
日本で暮らす外国人や、日本に長期滞在する旅行者や出張者たちがより安心して医療サービスを受けられるように、2021年にオンラインホームドクターのプラットフォーム「OHDr.」を設立。バイリンガルの医師や国際空港とも連携をはかりながら、オンラインとオフラインを掛け合わせた新しい医療プラットフォームの創出に取り組んでいる。過疎地域への医療サービスの提供や、医療格差の是正という面からも、さまざまな社会課題の解決につながっていくことが期待されている。
―常さんがクリアストーンという会社を知ったきっかけを教えてもらえますか?
私は今からおよそ25年前の1998年に日本にやって来て、長崎の大学で学び、そのまま日本で就職して医療関連の企業に務めていました。2018年に独立して、間もなくコロナ禍に見舞われ、非接触の観点からもオンライン医療診断やオンライン相談のニーズが高まっているのを感じました。
それから、根深い課題として“言葉の壁”というものがあります。日本で暮らす外国人や長期滞在者たちの中には、日本の医療従事者たちと上手くコミュニケーションを取れず、満足な医療サービスを受けられていない人がたくさんいます。こうした課題に取り組むために、創設メンバーの一人として「OHDr.」を立ち上げました。
クリアストーンの小野さんとはその準備期間に出会い、ヘルスケア領域のビジネスについてディスカッションを交わしたことですぐに仲良くなりました。
―すぐに意気投合されたのですね。
日本で活躍されている先輩として尊敬していることもありますが、小野さんはいつお会いしても“若さ”を感じます。常に新しいことにチャレンジしていて、いつも先のことを考えている。とてもイノベーティブなリーダーで、大きな刺激をもらっています。
クリアストーンはエンターテイメントの印象が強いかもしれませんが、近年は「ヘルスケア」の領域にも注力していて、医療とITを掛け合わせて人々の健康課題を解決しようとチャレンジされています。どんな領域でも“最初にそれをやる人”が重要だと思うのですが、クリアストーンはまさにそんな会社だと感じています。
―最初にやる人?
はい。「OHDr.」という事業も一社の企業では決して成り立つものではなく、多くのドクターや外国人とのタッチポイントとなる施設と連携をはかり、ひとつのプラットフォームを社会に築き上げていくような、大きな挑戦です。かんたんに達成できることではありません。
でも、私たちがそれを実現しなければ、年間3000万人を超える訪日外国人の健康を誰がサポートするのか?新しい領域にチャレンジするとは、そういうことだと思います。小野さんとは一ユーザーとしての鋭い視点や、経営者としてのビジネススキームの描き方など、さまざまな観点からディスカッションを重ねてきました。とても有意義なアドバイスや意見をくれる存在です。
―「これを解決したい」という社会課題が明確にあって、そのためにテクノロジーを活用して新しい事業にチャレンジされている姿勢は、まさに両社に共通していますね。
そう思います。クリア電子から近視の予防・進行抑制につながるデバイス「Ai/Glasses」「アイケアークリップ」が発売されていますが、“健康へのビッグデータ活用”というテーマは、私もとても興味のある領域です。
訪日外国人や遠隔地の人に医療サービスを届けていく一方で、データを活用した予防医療が発達することで、医療の無駄を無くすことができますからね。テクノロジーを活かして解決できる課題はまだまだたくさんあると考えていますので、これからもクリアストーンのみなさんとともに、より良い社会の実現に向けて歩んでいきたいです。